ヤード構内での車両入換作業に用いることを主目的として開発された機関車で、DD11形より出力を増強し、入換用として適切な出力を備えたディーゼル機関車とて製造されたのがDD13形である。蒸気機関車を置き換える入換機関車の決定版として多数が量産されたが、規模の大きなヤードで使用するには不向きであること、軸重が14tとローカル線(丙線)での運用には大き過ぎるうえ、蒸気発生装置を持たないという欠点もあり、DE10形が開発されたことから、1967年をもって製造が中止された。外観は2台のエンジンの間に運転室を設けた凸形のセンターキャブ形状で、ディーゼルエンジンにはキハ43000形電気式気動車用 DMF31H(横型 = 水平シリンダー、直列6気筒、排気量31リットル、渦流室式。240ps/1,300rpm)をベースに、国鉄・新潟鉄工・振興造機・ダイハツ工業で共同開発した縦形 = 直立シリンダー、直列6気筒のDMF31S形エンジンを2台搭載する。110号までは前照灯が各エンドに1個ずつ設置され、両ボンネット前面のラジエター用ルーバーは、冬季のオーバークール対策からシャッター機能付きとされ、エンジンも連続定格出力 370PS/1300rpm の DMF31S 形であったが、111号からは連続定格出力 500PS/1300rpm の DMF31SB 形エンジンとなり、従来クランク軸によるベルト駆動であった冷却ファンは、静油圧駆動に変更となり、ボンネット上面に設置された。1958年から1967年まで計416両が製造された。1965年に松山気動車区に214号機が配備されたのを皮切りに、1969年の時点では高松に6両(220,318,342,343,344,380)、松山に1両(214)の合わせて7両が配置されていた。
DD13形車両説明
全長13,600mm全高2,846mm
全幅3,772mm軌間1,067mm
機関車重量56.12t 最大引張力16840kg
動力伝達方式液体式 軸配置B-B

DD13-1の運転台。